2017年9月29日(金)
読書に代わるもの

 長らくサボってしまって申し訳ありませんでした。再開します。
灯火親しむ候になりましたが、スポーツの秋、食欲の秋などその他の刺激も多いもので、なかなか落ち着いて本を読むなどということもできません。
読書力つけるには「本を読め」お小さい頃から言われます。「うちの子は読解力がなくて、国語以外の科目でも設問の意味が分からないのです。何かいい本はありませんか。」などとご質問をうけることもしばしばです。
 しかし、本嫌いの子も多く、動画や漫画などの画像でしかイメージを作れない子が増えています。受験生にとってこれは致命傷です。
 そこで一つアドバイス。国語の入試問題集を読むこと。問題を解くのではなく、問題文を読むのです。中学受験生と高校受験生を比べ国語力に圧倒的な差があるのは、解く文章問題数の違いにあるのです。入試問題には様々なジャンルありますから、興味があるジャンルの文書を読めばよいのです。そこから「もっと読みたい」という欲求に発展していくきっかけになるかもしれません。
 但し、その読み方には方法がありますが、それは次回にお話ししましょう。

2017年5月25日(木)
公開講座

 暦の上では立夏を過ぎ、蒸し暑い日が続きます。もうすぐ梅雨入りでしょうかね。
さて、大学入試、高校入試、中学入試の分析が終わり、来年の入試に向けて入試要項の変更が公表され始めました。その中で注目されるのが女子校や別学校の共学校への変更です。それぞれの学校の事情もあるのでしょうが、受験生の志向も共学になりつつあるようです。ただへそ曲がりに塾爺においては「女子校には女子校の良さがある」ような気がするのですが、どうでしょう?選択肢が減ってしまうのはつらいですね。
また大学入学希望者学力評価テストの最終的な姿も見えてきました。英語は英検やTOEICなど外部の試験を利用するようですね。それにともなって横浜市では昨年から横浜市が費用負担をして中3の10月に各公立中学で英検を受験させています。英語力の強化がその目的でしょうか。ここで塾爺が一言。英語力はまさに国際化の現代にあって必要不可欠です。但し、その前に国語力も見直してほしいと思います。言語はコミュニケーションの手段ですが、それよりも重要なことは言語が思考力の本だということです。人間は言葉によって思考する。どんなに英語を学んでもネイティブにかなわないのは英語で思考できないからでしょう。日本人であればまず日本語で思考する。その日本語があやふやでは相手にその思考を伝えられない。まして英訳、和訳のどちらの場合でも日本語の表現がおぼつかない状態でどうやって意思伝達できるのでしょうか。「英語の前に国語を勉強させろ」というのではありません。英語の学習の中で国語の習得の大切さをもっともっと教えていってほしいのです。
ともあれ、来年以降の入試に向けて受験界は動き出しました。これから受験生は何をすべきか。保護者は何をすべきか。じっくり考える時が来ています。
学進ゼミでは
 7月1日(土) 10:00〜11:30 「大学、高校、中学入試に向けて今、親は何をすべきか」
というテーマで公開講座を開きます。関心のある方はご参加下さい。
 また、小学校1〜3年生対象に、脳力開発講座を同時開催します。お子様づれでお越し下さい。

2017年5月4日(木)
2020年

 ゴールデンウィークも後半を迎えようとしています。後半が6連休になるのは次は2020年だそうです。2020年と言えばオリンピックの年。この一大イベントに向けて様々な分野で準備が着々と進んでいるようです。
受験界でも2020年に大きな変革があるのはご存知でしょう。大学入試のセンター試験がなくなり、「高等学校基礎学力テスト」「大学入学希望者学力評価テスト」が実施されるようです。もっとも高等学校基礎学力テストは2022年までは入試には利用されないようですが。
しかし、大学入試の判定方法は今までの暗記に有利な試験内容から、分析力、思考力、表現力を問う問題へと移行するようです。この変革に伴って高校での授業はもとより、高校入試、中学での授業及び定期試験の内容、さらには中学入試にまでこの傾向は広がっています。
子供たちは膨大な資料を与えられ、それを分析し、推論し、何字以内で表現しろと求められます。これは本当に大変な作業です。初見の問題にすぐ対応できる子はほんのわずかでしょう。ほとんど子はそのための準備や練習に多くの時間を割くはずです。これがいいか悪いかの議論は別にして
今までの勉強方法も変えていかなければならないと言われます。暗記重視だった勉強方法を「なぜ、どうなるか」と常に考えるように変えていくことが求められているのです。しかし、これはそもそも勉強の基本だったはずです。どんな勉強でも同じです。特別なことではないのです。日本史の勉強だって、「なぜそのような事件が起こったのか」を考えて初めてその流れが理解できます。また小説の心情理由だって、できごとや事情背景を考えて初めて理解できるのです。
だからあせらなくても大丈夫。どんな問題でも練習は不可欠だからもちろん練習は必要。その練習内容を先生にチェックしてもらいましょう。
 さあ、ゴールデンウィークが終われば、またひと頑張りだ。

2017年4月19日(水)
卒業生

 パソコンが壊れて暫く書き込みができませんでした。
 さて、入学式が終わり一段落すると、卒業生の現況をお知らせ頂くことが増えてきました。A君は「高校の国立理系進学コースに上位の成績で進級できた」とお母様からお知らせ頂きました。
 またB君は「一般クラスからS特選クラスに進級できた」と、これもお母様からメールが届きました。
 さらに、先週は今年東京大学に現役で合格した卒業生が報告に訪れてくれました。高3の時は2つの塾を掛け持ちし、帰宅は夜の12時過ぎることもあったそうです。それでもその卒業生曰く、
 「中学受験の時が一番勉強しました。」それを聞くとなんだかうれしいような申し訳ないような気持ちでした。その卒業生は「あの時の勉強があったから今の自分があります。」と語ってくれたのが救いです。。
 東大合格はそれ以前にお母様からお電話を頂いて知っていたのですが、それはおばあちゃまが一番に塾に電話するように言ってくれたからだと教えてくれました。
 おばあちゃまには卒業生が学進ゼミで勉強していた時には、先生達にお手製の弁当を差し入れして頂いたことを覚えています。
 卒業してもう何年も経っているのに、すぐに塾に知らせるように言って頂いたことに、涙腺の弱くなった塾爺は涙目になったのでした。
 卒業してからもご家族からご連絡やご報告を頂く時、学進ゼミを支援して頂いていたことに、改めて感謝の気持ちでいっぱいになります。
小さな塾ですが小さな絆をこれからも大切にしていきます。

2017年4月6日(木)
入学式

 桜の花が満開に咲き誇る中、今週は小・中・高・大と入学式が華やかに行われています。親御さんがわが子の成長を目を細めて見守られている様子が目に浮かびます。学進ゼミでも卒業生が入学式の後に、制服姿を見せに来てくれました。制服を着るとやはり格好がいいもので、このわずかな期間のうちの成長の速さを感じます。制服はだぶついていますが、それもあっという間に背が伸びていくのでしょうね。塾爺の頃は学生運動華やかなりし頃で、入学式も行われない大学も多かったのですよ。そして入学式の後、大学の構内を散策しているとヘルメット姿の学生が鉄パイプをかざして戦闘訓練をしているのを見てビビッテしまったのを覚えています。
そんな昔の話はさておき、入学式を迎えた新入生のみなさん。いよいよスタートのときです。これからいろいろなことが待っています。よいことも悪いことも。これから自分の取り組み方次第で、いろんなことが可能になります。すきなことをいっぱいやればいい。どんなことでもいいからやってみてください。初めが大切です。途中で挫折してもいい。やってみることから何かが生まれます。今、この時期にやったことが後になって必ず充実したものとして記憶に残るはずです。夢を持って、様々なことにチャレンジしてください。塾爺なんかうらやましくてしかたありません。いいなあ。もういちど戻れるなら、あれもやりたい、これもやりたい。
 新入生のみなさん。与えられた環境に感謝し、それを最大限に活用しましょう。それが許されるのは、今です。
「初心忘るべからず」

2017年3月30日(木)

 開花宣言は出たものの暖かかったり、寒かったり日の繰り返しで、満開の桜の下でのお花見はまだ先のようです。
 さて、桜の花と入試は結びつきが強く、以前は合格発表の電報の文面は「サクラサク」でした。しかし現在では入試の合格発表に電報を用いる学校などほとんどありません。以前、中学入試の合格発表で、電報で結果を知らせる学校がありました。電報が速く到着する場合は合格、なかなか着かない場合は危ないというものでした。塾生の中で午後11時になっても電報が到着せず、諦めていたところ11時過ぎになってようやく到着。開けてみれば「サクラサク」。興奮して塾に電話をくれました。
 また、ある学校の合格発表は特設電話で合格番号がエンドレスに流れるというものでした。生徒の受験番号が近づくとドキドキ。番号が読み上げられると職員室内が歓声でわきあがったものでした。
  現在の合格発表のほとんどは掲示とインターネットです。それもパスワードを打ち込んで自分自身の合否を確認するものが増えてきました。以前に比べたらドキドキ感は少なくなっています。これも時代でしょうか。合否結果も個人情報ということから、こういう方法をとられているのでしょうね。いずれにしても必死に勉強してきた結果の発表ですから、よい結果であることを願わずにはいられません。塾に合格の報告をくれる生徒の電話口の後ろで、お母様の泣き声やお父さまの歓声が聞こえた時、思わすこちらも涙ぐんでしまうものです。
  いずれにしても、来年の入試に向けて受験生の勉強はスタートしました。春期講習もはや後半戦です。来年、受験生のみなさんの上に、「サクラサク」がやってきますように。

2017年3月24日(金)
女の一生

 女優杉村春子主演『女の一生』の布引けいの台詞の中にこんな言葉があります。
「誰が選んでくれたのでもない、自分で選んで歩き出した道ですもの。間違いと知ったら自分で間違いでないようにしなくちゃ。」
音楽学校を二度受験するも失敗、私生活では結婚相手との死別が重なった杉村春子さんならではの心に残る台詞です。
 世の中は入試が終わり、大学生は就職活動の時期を迎えます。受験で思うような結果を出せなかった人。就活で何社にもはねられ、人格を否定されたかの落ち込む人。この世はとかく住みにくい。そんな時「頑張れ!」なんて言われてもなあ。わかっちゃいるけどちょっとしんどい。そんな時は膝を抱えて座り込み、「あーあ」ってため息ついたっていいんです。そしてしばし愚痴ったら、
「誰が選んでくれたのでもない、自分で選んで歩き出した道ですもの。間違いと知ったら自分で間違いでないようにしなくちゃ」とつぶやいて、「よっこらしょ」と立ち上がりましょう。

2017年3月22日(水)

 お彼岸なので墓参りに行って参りました。一般に先祖への供養が目的ですが、「親がいなければ自分はいない。その親も祖父母がいなければ生まれなかった。」
そんな命の繋がり、縁を感じるのは塾爺が年を取っているせいでしょうね。
 ところで、 塾でも「縁」を感じることが多いのです。もちろん現世の人達です。
私たちの塾では卒業生が時折手土産を持って受験生を激励に来てくれます。最近卒業した生徒もいれば、ずっと昔に卒業した先輩もいます。そんな先輩にとって今の受験生の顔などもちろん知りません。それでも「大変だね。でも頑張ってね。」
「きっと合格するよ。」と声をかけてくれます。昔、卒業した先輩で、後輩の受験に際し激励に来てくれて、「頑張ってね。そして君たちが合格したら次の後輩たちにきっと激励の声をかけに来るんだよ。」
と言い残して帰っていった子がいました。そしてその後輩たちも次の年には激励にやってきてくれたのでした。
 その関係がいまでも続いています。塾爺はそんな先輩後輩の「縁」を誇りに思うのでした。

2017年3月17日(金)
はじめまして

春の暖かさに誘われて、ちょっといたずら気分でホームページをいじってみたくなりました。「塾長の爺さんがとりとめもないことをつぶやいているな。」という感じで読んで頂ければ幸いです。
そもそも大上段で議論したり、他人の批判ばかりしたりするのは嫌いなので、堅苦しくない独り言をつぶやきます。

さて、初回は最近終った『受験』について一言。塾という仕事をしていると、毎年やってくる『受験』に、毎年違う感慨を抱きます。受験生が違うのですから当たり前と言えば当たり前ですが、中学受験から高校受験、卒業生の大学受験まで、合否の報告が入ってきます。合格した生徒、不合格だった生徒、それぞれに「よく頑張ったね、よく戦ったね」と声をかけます。そして、「この戦いは一人ではできなかったんだよ。だれかの支えがあったからできたんだよ。」と話したい。そんな気分にいつもなります。
合格した生徒には、「これにおごらず、さらに上を目指して謙虚に努力して下さい。」
不合格だった生徒には、「これまでの努力はけっして無駄ではない。腐らず、この結果を生かすか殺すか、これからの自分にかかっています。」

受験生の皆さん、どの生徒もこれからがスタートです。全員が再び仕切りなおして、おごらず、あきらめず、前を向いて歩き出して下さい。
塾爺の独り言でした。